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半導体超格子構造を用いたマイクロストリップ線路における サブピコ秒

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Annual Report No.20 2006
半導体超格子構造を用いたマイクロストリップ線路における
サブピコ秒電気パルス増幅の研究
Amplification of sub-picosecond electrical pulses
in micro-strip-lines using semiconductor superlattices
A51115
代表研究者
共同研究者
角 屋 豊
広島大学 大学院先端物質科学研究科 教授
Yutaka Kadoya
Professor, Graduate School of Advanced Sciences of Matter, Hiroshima University
北 川 二 郎
広島大学 大学院先端物質科学研究科 助手
Jiro Kitagawa
Research Associate, Graduate School of Advanced Sciences of Matter,
Hiroshima University
We have developed thin-film micro-strip-lines involving semiconductor superlattice, in order
to realize the amplification of sub-picosecond electrical pulses, which is considered to be
important for the improvement of growing THz technologies as well as for the future highspeed the electronics and opto-electronics. As the micro-strip-lines, it is necessary to use low
dielectric constant polymer as the insulator to reduce the transmission loss. In this work, we
first checked, by numerical simulation, that the loss is not serious even with the incorporation of semiconductor region in the lines as far as the length is about 100 µm. Then we developed the fabrication processes for the inclusion of a semiconductor superlattice layer into the
micro-strip-lines which is equipped with the photoconductive switches used for the generation and detection of electrical pulses. It was necessary to realize low resistance in the ohmic
contacts to the superlattice, while keeping the compatibility of the process to that for the fabrication of polymer-based micro-strip-lines. After the search for the metal combinations and
the annealing conditions, we succeeded to obtain the resistivity as low as 1Z10-4 Ωcm2. Then
we fabricated the strip-line devices. Although the signals with 2 psec (FWHM) in width and
0.07 V in amplitude after 1 mm propagation without the superlattice were quite reproducibly
observed and the symptom of the negative differential resistance in the dc voltage-current
characteristics of the superlattice was confirmed, the pulse signal passed through the superlattice was so weak and broadened that the signal to noise ratio was not sufficient to observe
the amplification. However, as a result of this work, particularly the established device fabrication procedure, we believe that we can observe the amplification of sub-picosecond electrical signals in future, by the refinement of the design of the superlattice structure and its size
as well as that of the transmission lines.
─ 228 ─
The Murata Science Foundation
研究目的
概 要
近年、THz 領域の電磁波発生、検出に関す
近年進展が著しいTHz 電磁波応用システム
る技術が大きく前進し、種々の応用が検討さ
の高性能化にむけて、あるいは高周波化が進
れている。このような進展がみられた大きな
む半導体エレクトロニクスにおいて今後重要
理由は、フェムト秒モードロックパルスレー
になると考えられる、サブピコ秒電気パルス
ザが簡便に使用できるようになったことにあ
の増幅を実現することを目指して、半導体超
り、大半のシステムはフェムト秒光パルスを
格子層を内包するマイクロストリップ線路の
半導体光伝導スイッチや非線形結晶に照射す
開発を進めた。マイクロストリップ線路とし
ることで、パルスTHz 電磁波を得ている。一
ては、サブピコ秒領域での伝播損失が低い低
方、近年の電子デバイス技術の進展により、
誘電率ポリマーを絶縁層に用いる必要があっ
トランジスタの動作可能周波数は数 100GHz
た。本研究では、まず数値計算により、低誘
に達しているが、依然として 1THz を超える
電率層の一部が半導体に置き換わっても、そ
動作の実現は容易でない。しかしながら、極
の長さが100µ m 程度であれば、伝送損失が大
最近になって、共鳴トンネルダイオードにお
幅には増大しないことを確認した。さらに、
ける発振の高次高調波としてTHz 領域での電
サブピコ秒電気パルスの発生および検出に用
磁波発生が報告された。また、半導体超格子
いる光伝導スイッチを有するマイクロストリ
構造における負性微分伝導領域でゲインが得
ップ線路中に、半導体超格子層を埋め込むた
られることが、間接的にではあるが明らかに
めの素子作製プロセスを確立した。特に、半
されている。半導体超格子構造における負性
導体超格子の負性微分電気伝導特性を有効化
微分伝導特性は1970 年にEsaki らによって提
するためには、信号線および裏面導体におい
案 されたものであり、 B l o c h 発 振 器 として
て形成される超格子層のオーミック接合が十
THz 領域での電磁波発生が期待されて来た
分に低抵抗となる必要があり、同時にその形
が、これまでのところTHz 領域での発振は実
成方法はマイクロストリップ線路プロセスと
現していない。
整合する必要があった。電極材料およびアニ
これまでの電子デバイスを用いたTHz 波技
ーリング条件の最適化により、1 × 10 -4 Ωcm 2
術はもっぱら発振器、すなわち連続波の発生
のオーミック抵抗を実現した。これらの過程
に興味がもたれていた。しかし電子情報処理、
を経て、実際に半導体超格子領域を含むマイ
あるいは光情報通信の立場からは、パルス信
クロストリップ線路素子を試作した。測定の
号も極めて重要である。そこで上記のフェム
結果、線路自体としては1mm 伝播後で半値全
ト秒光パルスによるTHz 電磁波発生と半導体
幅約 2psec、振幅 0.07V の明瞭な単極性パル
技術を融合し、マイクロストリップ線路技術
スを確認した。同様の特性は極めて再現性よ
を用いることで、半導体超格子構造における
く観測された。また、超格子層の電流電圧特
THz 領域でのゲイン発生を直接に観測し、そ
性にも負性微分領域の兆候が観測された。し
の詳細を明らかにするとともに、ピコ秒∼サ
かし、超格子領域伝播に伴う伝送損失および
ブピコ秒幅の電気パルスの増幅を実現するこ
分散が想定以上に大きく、透過後の信号雑音
とを目的とした。
比が十分に取れなかったため、半導体超格子
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Annual Report No.20 2006
による電気パルス増幅の観測にはいたらなか
った。しかしながら、本研究で素子作製技術
はほぼ確立しており、今後超格子構造・素子
面積および線路設計の最適化により、電気パ
ルス増幅の観測は十分に可能と考えている。
−本文 以下割愛−
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