close

ログイン

パスワードの再発行?

OpenIDでログイン

岡田 清孝 「植物発生における細胞間シグナリング」

エンベッドダウンロード
「植物の機能と制御」
平成 13 年度採択研究代表者
岡田
清孝
(京都大学大学院理学研究科
教授)
「植物発生における細胞間シグナリング」
1.研究実施の概要
植物の個体および器官の形成や受精に到る過程に、「細胞間のシグナル伝達機構が重要な役
割を担っている」ことは認識されているものの、シグナルの分子的実体や受容・伝達の分子機構に
ついては、ほとんど解明されていない。本研究は、(1)植物器官形成と細胞分化におけるシグナル
伝達機構、(2)雄性と雌性の配偶体の形成と相互認識における細胞間のシグナル伝達機構、を取
り上げ、分子生物学、分子遺伝学、生化学、および細胞学的な解析をおこなって、分子機構を解
明し、人工的に制御する方法を見いだすことを目的としている。
研究目的(1)について岡田グループでは、シロイヌナズナの葉の外側(裏側、abaxial side)の形
成を支配する FILAMENTOUS FLOWER (FIL) 遺伝子のプロモーター領域の欠失突然変異体の
機能解析を進めた。また、one-hybrid 法を用いてこの領域を認識して結合する転写因子を探すた
めに、ベクターの準備をおこなった。一方、葉やがく片の周縁部の形成に必要な PRESSED
FLOWER (PRS) 遺伝子についても同様な解析をおこなうために、PRS 遺伝子のプロモーター領域
に GFP をつなぎ、トランスジェニックシロイヌナズナを作成した。町田グループは、葉の左右相称性
に関わる AS1 と AS2 遺伝子についてタンパク質の局在を細胞レベルで解析した。今後は、上記
の結果や準備状況に基づいて、突然変異体の単離を進めること、突然変異体から変異遺伝子を
同定してクローニングすること、領域特異的なプロモーター領域に結合する転写制御因子を同定
すること、これらの制御因子の発現パターンを解析すること、などによって、植物器官形成と細胞分
化におけるシグナル伝達機構に迫る。
研究目的(2)について岡田グループでは、花粉管ガイダンスが異常になった MAA3遺伝子をク
ローニングした。また、雄性配偶体の形成が異常な kompeito 突然変異体から遺伝子をクローニン
グし、発現する細胞を調べた。東山グループは、雌性配偶体(胚嚢)が露出したトレニアの in vitro
受精系を用いて誘引活性について解析を進め、細胞外カルシウムイオンである可能性について検
討した。また、トレニア属異種の Torenia billonii や Torenia concolor を用いた実験から誘引活性に
種特異性が認められた。今後は、クローニングした遺伝子の発現パターンと機能を解析すること、
GFP マーカーを用いてシロイヌナズナの花粉管伸長の real time 観察系を確立すること、この系を
使って花粉管ガイダンスが異常になった突然変異体を分離すること、を予定している。これらの解
析によって、雄性と雌性の配偶体の相互認識における細胞間のシグナル伝達機構について理解
を深めることができると期待している。
平成 13 年度は、本研究の開始年度として研究体制の確立を主たる目的としたので、まず、研究
グループ間の連絡を密にして互いの研究担当について意見を摺り合わせ、今後の研究に用いる
機器を選定し購入の手続きをおこなった。
2.研究実施体制
岡田グループ
① 岡田清孝 (京都大学大学院理学研究科・教授)・槻木竜二[同助手]、石黒澄衛[同助手]
② 研究項目全体を統括し、研究の進展に責任をもつ。研究項目(1)「植物器官形成と細胞分
化におけるシグナル伝達機構」と(2)「雄性と雌性の配偶体の形成と相互認識における細
胞間のシグナル伝達機構」について、大学院生や研究員とともに研究をおこなう。
町田グループ
① 町田千代子(中部大学応用生物学部・教授)・小島晶子[同助手]
② 研究項目(1)「植物器官形成と細胞分化におけるシグナル伝達機構」に関連して、「葉の左
右対称性に関わる遺伝子」について大学院生や研究員とともに解析をおこなう。
東山グループ
① 東山哲也(東京大学大学院理学系研究科・助手)
② 研究項目(2)「雄性と雌性の配偶体の形成と相互認識における細胞間のシグナル伝達機
構」に関連して「花粉管ガイダンス分子の分泌機構」について大学院生や研究員とともに解
析をおこなう。
なお、平成 14 年度から以下の鳥居グループと共同研究を開始する予定である。
鳥居グループ
① 鳥居啓子(ワシントン大学植物学部・助教授)
② 研究項目(1)「植物器官形成と細胞分化におけるシグナル伝達機構」に関連して「茎頂分
裂組織の維持機構」について、大学院生や研究員とともに研究をおこなう。
Document
カテゴリー
RELIGION
本日のアクセス数
6
ファイルサイズ
189 KB
タグ
1/--ページ
報告